オープンソースのローコード開発ツールのプリザンター(pleasanter)ブログ

オープンソースのローコード開発ツールのプリザンター(pleasanter)のブログとサービス情報サイトです

カテゴリ : お知らせプリザンターとは?使い方スクリプト・スタイル環境構築事例動画

【特別レポート】リーデックス×プリザンター7年の試行錯誤が切り拓いた成長戦略と未来への挑戦

水無瀬 あずさ[著]

本記事は、先日開催された「Pleasanter Festa!」における登壇内容を特別に書き起こしたものです。通常のブログ記事とは異なり、イベントの臨場感をそのままお伝えするため、外部ライターの方に執筆いただきました。いつもの文体とは異なる部分もございますが、ぜひお楽しみください。

 

2025年3月6日~7日にかけて、プリザンター発の大型オンラインイベント「Pleasanter Festa!」が開催されました。プリザンターとは、ノーコード・ローコードで業務アプリを開発できる国産のオープンソースツール。企業の業務効率化を支援する柔軟なカスタマイズ性とシンプルな操作性が魅力です。

そんなプリザンターの可能性を深掘りする本イベントで、リーデックスからは小川と志和が講演や実演を行いました。

この記事では、小川が「7年の試行錯誤から導き出したプリザンター導入のキーポイントと自社ソリューション」をテーマに行った講演をご紹介します。プリザンターの導入事例や成功のポイントをもとに、どのように活用すれば業務改善につながるのかを探る参考としてご活用ください。

リーデックス×プリザンターの原点と黎明期の軌跡

リーデックスとプリザンターの歩みは、「黎明期」「発展期」「これから」の3つの期間に分けられます。講演の冒頭、まずは2017年~2019年の「黎明期」についての経験を紹介しました。

きっかけ

2017年ごろ、小川が新しいソリューションを探していたところ、偶然検索エンジンでプリザンターを発見。かつて自身も似たようなWebアプリを開発していた経験があり、その魅力に「取り憑かれるように」引き込まれたといいます。

その後、プリザンターを提供するインプリムの内田社長に直接コンタクトを取り、「マネジメントをプリザンターで快適化したい」という熱意に共感。「すぐにパートナーになろう」と社内調整を進め、2017年12月、リーデックスはプリザンターの公式パートナーとなりました。

参画当初の活動

パートナー契約後、「まず何から始めるべきか?」を社内で話し合い、ブログの執筆に取り組むことに。「当時はマニュアルも十分ではなく、認知活動が必要だった」という背景から、2018年1月にパートナーブログを開設しました。このブログは現在でも「よく見ています」と言われることが多く、社内のモチベーション向上にもつながっています。

さらに、プリザンターの認知度を広げるためにイベントや展示会にも積極的に参加。2018年3月にはconnpassを利用した初のイベントを開催し、内田社長を招いての説明会やハンズオンを実施しました。また、ハイブリッドアプリ開発環境Monacaのユーザーイベントでは、サイボウズ本社にて「プリザンターとMonacaを組み合わせたアプリ開発」について登壇する機会も得ました。

この時期、リーデックスでは企業へのアプローチも積極的に実施。「フォームアポ」という施策では、企業の問い合わせフォームで1000社以上にアプローチ。実際に訪問し、話をする機会も得ましたが、なかなか契約にはつながらず、「多くの企業がまだプリザンターを知らなかった」という課題に直面しました。

発展期、現場に寄り添う導入戦略  ──「小さく始めて大きく育てる」

2020年以降の数年間は、プリザンターが本格的に企業へ導入され、発展していった時期でした。インプリム様のご協力を受けながら、少しずつ案件を受注できるようになった時期であるとも言えます。

発展期では、「開発」「トレーニング」「ソリューション」の3つの柱を軸に、さまざまな企業での活用が進みました。

開発(ノーコード・ローコード)

プリザンターのノーコード・ローコード開発は、業務アプリの柔軟なカスタマイズを可能にし、大企業・中小企業を問わず導入が拡大。特にDX推進の一環として、業務のデジタル化や既存システムのリプレースに活用されるケースが増えてきました。

新たなシステムとしてプリザンターを導入する企業もあれば、既存システムをプリザンターに移行する企業、さらにはERPパッケージのフロントエンドとして活用する事例もありました。

一方で、中小企業では、より身近な業務改善の手段としてプリザンターの導入が進みました。特に紙ベースの業務をデジタル化する事例が多く、業務フローを効率化するために採用されるケースが増えています。

例えば、Excelによる業務管理に限界を感じた企業では、共同編集やデータ管理の一元化を目的にプリザンターを導入。さらに、Accessを利用していたものの、開発者が退職してしまいメンテナンスが困難になった企業が、プリザンターに移行するという事例もありました。

こうした開発案件を通じて、プリザンターの導入には「小さく始めて大きく育てる」というアジャイル的なアプローチが適していることが明らかになりました。まずは小規模な業務からプリザンターを導入し、徐々に機能を拡張していくことで、スムーズな業務運用が可能になります。

トレーニング・教育

プリザンターの導入が広がり、機能も増えていくにつれ、「どう使えばいいのか」「どんな設定ができるのか」といったトレーニングの需要が高まってきました。そこでインプリム様と協力し、体系化されたトレーニングコースを整備することになりました。

このトレーニングは9つのレベル別コースで構成され、基本的な使い方からカスタマイズ方法、スクリプトによる高度な設定まで幅広い内容を網羅。企業ごとに異なるニーズに対応するため、事前にヒアリングを行い、「重点的に学びたい機能にフォーカスしたカスタマイズトレーニング」も実施されました。

トレーニングの実施回数は、有償・無償を含めると100回以上にものぼり、小川と志和は2023年6月にプリザンター初の「認定トレーナー」に認定されています。さらに、トレーニングの発展形として、企業のDX推進チームと連携しオリジナルのトレーニング資料を作成する取り組みも進められています。プリザンターを全く知らない人でも自分で学びながら操作を習得できる仕組みを構築することで、企業の現場で継続的にプリザンターを活用することが可能になります。

ソリューション

プリザンターの導入が進むにつれ、「もっと簡単に使いたい」「特定の業務に適した形で活用したい」というニーズも生まれてきました。そこでリーデックスでは、独自のソリューション開発に着手し、現在3つの主要なソリューションを提供しています。

「スマホdeプリザンター」は、スタイルシートや拡張機能を活用し、スマホでの最適化を実現したレスポンシブデザインのソリューションです。この取り組みはブログなどでも紹介され、多くの企業から引き合いを受けるきっかけとなりました。

フォームdeプリザンター」は、問い合わせ管理を効率化するためのソリューションで、メールで受け取った問い合わせをプリザンター上で一元管理することが可能。既存のフォームを修正せずに利用できるため、導入のハードルが低いというメリットがあります。最近ではChatGPTを活用した問い合わせ要約機能の開発も進められており、AIを活用した業務効率化も期待されています。

まかせteプリザンター」は、「開発を専門家に任せつつ、自社の担当者も操作を学びたい」という企業向けのサービスです。企業が実際に使用しているExcelや紙の帳票を基に、Zoomを活用してリアルタイムでプリザンターの開発を進めることができます。「目の前で操作を見ながら進めるため、疑似トレーニングのような形でプリザンターの使い方を学べる」のが大きなメリットです。

また、パートナー企業向けにはカスタマイズプランも提供されており、他社と連携しながらプリザンターの導入を進める体制も整っています。

これからのプリザンター  ――エンジニア不足の壁と技術革新への挑戦

黎明期から発展期を経て、プリザンターの導入は着実に広がっています。しかし、その一方で「エンジニア不足」という新たな課題や、さらなる技術革新の可能性も浮かび上がってきました。

新たな挑戦

近年特に大きな課題となっているのがプリザンターを扱えるエンジニアの不足です。「案件は受注したものの、プリザンターを開発できる人材がいない」という声が増えており、導入を進める上での大きな障壁となっています。

この課題に対応するため、リーデックスは「プリザンター×SES」という新たな伴走型サービスを提案しました。このサービスでは、プリザンターの公式トレーニング相当の知識を習得したエンジニアをアサインし、開発プロジェクトを支援します。プリザンターの開発だけでなく、周辺システムの開発や体制の提案にも対応できるため、エンジニア不足の解決策として期待できるでしょう。

また、技術的な進化もプリザンターの今後の大きなテーマです。すでに「フォームdeプリザンター」では生成AIの導入が進んでおり、今後はRAG(Retrieval-Augmented Generation)やヘッドレスCMSとの連携も視野に入れた実験が進められています。現在はPOC(概念実証)の段階ですが、生成AIを活用し、業務データをより効果的に活用するシステムへの進化を目指し、新たな活用方法を模索しています。

さらなる強化

現在、プリザンターのパートナー企業は100社を超えており、それぞれの強みを活かしながら、より良いサービスを提供するための連携が重要になっています。リーデックスとしても、より多くの企業と協力しながら、イベントやコミュニティへの参加を強化し、パートナー間での情報共有や新規顧客の開拓を進める方針です。さらに、プリザンターの普及をさらに推進するため、ブログや各種メディアでの情報発信にも注力していく計画もあります。

プリザンターは、黎明期の試行錯誤を経て、発展期に「開発」「トレーニング」「ソリューション」の3本柱を確立し、多くの企業に導入されてきました。特に「小さく始めて、大きく育てる」というアプローチが、スムーズな運用と業務改善を支えています。

今後は、エンジニア不足の解消とAI活用の推進が大きな課題です。「プリザンター×SES」による人材支援や生成AI・RAG・ヘッドレスCMSとの連携により、さらなる業務最適化を目指します。

プリザンターの導入や活用を検討している企業は、ぜひリーデックスの知見を活かした支援サービスをご検討ください。