こんにちは。
リーデックス小川です。
今回は、製造業向けにプリザンターで業務改善を加速するための活用術についてご紹介します。
人手不足や品質要求の高まりといった経営課題は、現場での情報管理や業務運用に大きく影響を及ぼしており、特に「情報のバラバラ管理」は多くの現場で深刻な問題となっています。
今回の記事では、それらの課題をノーコードツール「プリザンター」を使ってどのように情報を一元化・改善できるかを、具体的な機能や活用のヒントとともに解説します。
はじめに:現場のムダは経営課題につながる
「紙とExcelであちこちに情報が…」「最新版がどれかわからない…」
製造業の現場でよく耳にするこんな声。実はこうした“小さなムダ”が、経営にとって大きなリスクになっていることをご存じでしょうか?
経済産業省「ものづくり白書(2025年版)」では、製造業における現場力の維持、人材不足、そしてDXによる生産性向上の必要性が強調されています。特に、企業間でのデータ連携や情報の“見える化”を通じた業務効率の改善は、今後の競争力維持における重要なテーマとして位置づけられています。
また「製造業を巡る現状と課題 今後の政策の方向性」でも、経営と現場をつなぐ“見える化”の重要性が強調されています。
さらに、中小企業庁「中小企業白書」では、売上などは回復傾向にある一方で、人手不足は未だ克服できておらず、人手不足対応には「採用のみならず生産性向上・省力化投資」が不可欠との方向性が示されています。
つまり、経営が掲げる「生産性向上」や「品質確保」といった課題は、最終的には現場の改善なくしては実現できません。そしてその現場には、以下のような3つの代表的な課題があります:
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課題①:情報がバラバラでムダが多い(情報分断)
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課題②:工程の進捗がリアルタイムで見えない (可視化不足)
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課題③:段取りやノウハウがベテラン依存(属人化/標準化不足)
今回はこの中から、「課題①:情報がバラバラでムダが多い」にフォーカスし、解決のヒントをご紹介します。
課題①:情報がバラバラでムダが多い(情報分断)
よくある現場の声
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「あの資料、どこに保存したっけ?」
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「誰かが最新のデータを上書きしちゃってた…」
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「情報が部署ごとにバラバラで、確認に時間がかかる」
こうした声は、情報が紙やExcel、メールなどで個別に管理されている現場に多く見られます。特に部門をまたいだ作業では、確認漏れや認識のズレがミスや遅れにつながります。
そのままではどうなる?
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最新の情報が共有できず、手戻りが増える
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作業者ごとにやり方が違い、品質が安定しない
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担当者が休むと、作業が止まる
このような情報の分断は「探す時間」「確認の手間」「ミスの増加」といった形で現場の生産性をじわじわと下げていきます。
紙やExcelではリアルタイムな共有が難しく、更新のたびにファイルを上書き・配布し直す必要があるため、ちょっとした確認作業にも余計な時間を費やしてしまいます。
また、情報が一元管理されていない状態では、部門を横断した業務の流れが見えにくくなり、改善活動の土台すらつくりにくくなります。どの情報がどこにあり、誰が管理しているかが属人的で不透明であることが、業務全体の非効率化につながっています。
この「情報があちこちにある」状態は、多くの現場にとって当たり前になってしまっているかもしれません。しかし、それは同時に“改善できる余地が大きい”というサインでもあります。
解決のヒント:プリザンターで情報を一元化
こうした課題に対し、「プリザンター」で解決できることは多くあります。現場の担当者自身がフォームや一覧、ワークフローを自由に作れるため、今ある紙やExcelの業務を無理なく置き換えていくことができます。
プリザンターでできること(例)
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テーブルでの管理:作業日報、点検記録、報告書などを入力フォームとして設計可能。スマホやタブレットからも入力でき、現場から直接情報を集約。
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一覧表示機能:入力されたデータは一覧で確認でき、検索やフィルター機能も標準搭載。担当者ごとの作業状況や更新履歴も可視化。
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権限設定と通知機能:部署や役職ごとに閲覧・編集権限を設定でき、必要な人にだけ情報が届く。ステータスの変更時には自動通知も。
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ドキュメント添付機能:作業手順書や写真などをレコードごとに添付でき、メールで送らなくても一元管理。
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ワークフロー機能:申請・承認・完了といった流れを設定し、進捗や対応漏れを防止。
このように、プリザンターは単なる情報入力ツールではなく、現場の情報を「正確に・見やすく・共有しやすく」整えるための仕組みを備えています。
ワークフローについては、下記のブログ記事を参照ください。
まとめ
今回は、製造業向けにプリザンターで業務改善を加速するための活用術について、情報がバラバラでムダが多い、についてご紹介しました。
情報のバラバラ管理は、目に見えにくいコストを生み出します。生産性や品質の向上を目指すなら、まずは情報の整理・一元化から始めるのが近道です。
次回は、「工程の進捗がリアルタイムで見えない 」「段取りやノウハウがベテラン依存(属人化/標準化不足)」について書いていきますのでお楽しみに!
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それでは、今回はこの辺で。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。