
2026年3月10日にPleasanter ver.1.5.2.0がリリースされました。
今回のアップデートでは、AI連携の可能性を広げる「MCPサーバ機能」が追加されたことが大きなポイントです。
MCP(Model Context Protocol)はAIと業務システムを接続するための共通プロトコルであり、Pleasanterの業務データをAIから活用できる可能性が広がります。
また、スタートガイドの刷新や拡張スタートガイド機能の追加により導入支援が強化されました。
さらに、プロセス一括処理や標準エクスポート、サーバスクリプトなど、運用や開発に関わる機能も改善されています。
本記事ではver.1.5.2.0の主な変更点を紹介します。
プリザンターを業務で活用するための導入・設計・運用をご支援しています。
- MCPサーバ機能を追加
- スタートガイド機能を強化
- 業務運用を効率化する機能改善
- サーバスクリプト機能の拡張
- items.Create のAPIキー権限実行
- セキュリティおよびインフラ設定の強化
- まとめ
MCPサーバ機能を追加
Pleasanter ver.1.5.2.0では、新たにMCPサーバ機能が追加されました。MCPサーバは、AIアプリケーションと外部システムを接続するための仕組みを提供する機能です。これにより、Pleasanterに登録されたデータや機能をAIから利用できる環境を構築することが可能になります。

マニュアルより引用
近年は、生成AIやAIエージェントを業務に活用する取り組みが急速に広がっており、業務システムとAIを連携させる需要が高まっています。PleasanterにMCPサーバ機能が追加されたことで、AIと業務データを連携するための基盤が整備されました。
プリザンター1.5.2.0リリース時点で、Pleasanter MCPは以下の機能をサポートしています。
- サイト情報の取得
- 作成済みレコードの情報取得と更新
- ビューの作成・取得・更新・コピー・削除
- ユーザ情報の取得
- レコードに関連するメールを送信
MCP(Model Context Protocol)とは
MCP(Model Context Protocol)は、AIアプリケーションと外部システムを接続するための共通プロトコルです。AIが業務データやアプリケーションの機能を安全に利用できるようにするための仕組みとして注目されています。
従来は、AIと業務システムを連携させる場合、個別にAPIを開発したり連携プログラムを実装する必要がありました。しかしMCPを利用することで、AIとシステムの接続方法を標準化することが可能になります。
このような標準化された仕組みを利用することで、AIとさまざまな業務アプリケーションを柔軟に連携できる環境を構築できるようになります。
なぜPleasanterにMCPが追加されたのか
近年、生成AIやAIエージェントを業務に活用する動きが急速に広がっています。こうした流れの中で、AIが業務データへアクセスし、業務処理をサポートできる環境を整備することが重要になっています。

マニュアルより引用
Pleasanterは、業務管理や情報共有のためのプラットフォームとして多くの業務データを管理できるシステムです。今回MCPサーバ機能が追加されたことで、AIエージェントや生成AIからPleasanterのデータや機能へアクセスできる可能性が広がります。
これにより、Pleasanterに蓄積されたデータをAIが分析したり、AIが業務をサポートするなど、AIを活用した新しい業務スタイルの実現が期待されます。

今回の機能追加は、PleasanterをAI活用のプラットフォームとして発展させる第一歩となる重要なアップデートといえるでしょう。
実際にMCPを使ってみた感想などは別で記事にしたいと思います。
スタートガイド機能を強化
Pleasanter ver.1.5.2.0では、スタートガイドのコンテンツが刷新されるとともに、拡張スタートガイド機能が追加されました。スタートガイドは、Pleasanterの基本的な使い方や導入手順を理解するためのコンテンツとして提供されているものです。
スタートガイドのコンテンツを刷新

マニュアルより引用
スタートガイドのコンテンツが刷新され、Pleasanterの基本操作や導入手順をより分かりやすく確認できるようになりました。これにより、初めてPleasanterを利用するユーザーでも、基本的な操作や設定方法をスムーズに理解できるようになります。
また、導入時の教育資料としても活用しやすくなり、組織内での利用促進にも役立ちます。
拡張スタートガイド機能を追加
新たに拡張スタートガイド機能が追加されました。スタートガイドへのコンテンツ追加、コンテンツ削除等を行うための拡張機能で、スタートガイドをより柔軟に利用できるようになり、利用者の理解を支援する仕組みが強化されています。
Pleasanterの導入時だけでなく、新しいユーザーが参加した際の教育や操作説明にも活用できるため、運用面でのメリットが期待できます。
なお、使用するには、.\Pleasanter\App_Data\Parameters\ExtendedStartGuides\ 配下に以下の内容を含むJSONファイルを作成し、「アプリケーションを再起動」する必要があります。
業務運用を効率化する機能改善
今回のアップデートでは、日常運用を効率化するための機能改善も行われています。
具体的には、プロセスの一括処理でフィルタによる絞り込みが可能になったことや、標準エクスポート機能の改善、項目アクセス制御の表示条件の改善などが含まれています。
これらの改善により、業務データの管理や操作をより効率的に行えるようになりました。特にデータ件数が多い環境では、フィルタを利用した一括処理や必要な項目のみを対象としたエクスポートなどが可能になるため、運用負荷の軽減につながります。
日常業務の中で頻繁に利用される機能が改善されているため、実際の運用現場で効果を実感しやすいアップデートといえるでしょう。
プロセス一括処理でフィルタ絞り込みが可能に

マニュアルより引用
プロセスの一括処理でフィルタによる絞り込みを行えるようになりました。これにより、特定の条件に該当するレコードのみを対象に一括処理を実行することができます。
大量のデータを管理している場合でも、対象データを効率よく絞り込みながら処理できるため、運用の柔軟性が向上します。
標準エクスポートで画面項目を利用可能に
標準エクスポート機能において、一覧画面または編集画面で使用している項目を利用できるようになりました。

| 標準エクスポート種別 | エクスポートされる項目 |
|---|---|
| 既定 | 一覧画面またはエディタ画面の「現在の設定」の項目 (※バージョン1.5.1.0以前の「標準」書式と同じです) |
| 一覧 | 一覧画面の「現在の設定」の項目 |
| エディタ | エディタ画面の「現在の設定」の項目 |
マニュアルより引用
これにより、実際に画面で表示している項目構成をそのままエクスポートに反映できるため、データ出力の利便性が向上します。
項目アクセス制御の表示条件を改善
項目のアクセス制御設定において、一覧画面または編集画面で使用している項目のみを表示できるようになりました。(下図④)

マニュアルより引用
これにより、設定画面で不要な項目を確認する必要がなくなり、設定作業の効率が向上します。
サーバスクリプト機能の拡張
Pleasanter ver.1.5.2.0では、サーバスクリプト機能の拡張も行われました。items.Createにおいて、引数で渡したAPIキーの権限で処理を実行できるようになったほか、group.GetMembers()で取得できるユーザ情報にも新しいプロパティが追加されています。
これらの改善により、サーバスクリプトを利用した自動処理やシステム連携をより柔軟に実装できるようになります。特にAPIキーの権限を利用した実行が可能になったことで、権限管理を考慮した処理の実装がしやすくなりました。
Pleasanterを業務アプリケーション基盤として活用する場合、サーバスクリプトは重要な役割を担います。今回の拡張は、開発者や管理者にとって大きなメリットとなるでしょう。
サーバスクリプトについては、下記記事もご参照ください。
items.Create のAPIキー権限実行
サーバスクリプトのitems.Createで、引数として渡したAPIキーの権限で処理を実行できるようになりました。
これにより、APIキーの権限を利用した柔軟なデータ作成処理が可能になります。
group.GetMembers() の取得情報拡張
サーバスクリプトのgroup.GetMembers()で取得できるユーザ情報に新しいプロパティが追加されました。
これにより、グループメンバー情報を利用した処理の実装がより柔軟に行えるようになります。
セキュリティおよびインフラ設定の強化
今回のアップデートでは、セキュリティやインフラ関連の設定も強化されています。ログアウト時に削除しないCookieを指定する機能や、リバースプロキシ経由のアクセスに対して信頼するプロキシのIPアドレスやIPネットワークを指定する機能が追加されました。
これにより、環境に応じた柔軟なセキュリティ設定が可能になります。特にリバースプロキシを利用した構成では、信頼するプロキシを明確に指定できることで、より安全なアクセス制御を実現できます。
企業環境やクラウド環境など、さまざまな構成でPleasanterを利用する場合にも対応しやすくなる改善といえるでしょう。
ログアウト時のCookie保持設定
Pleasanterのログアウト時に削除しないCookieを指定できる機能が追加されました。
これにより、環境や利用目的に応じてCookieの扱いを柔軟に制御できるようになります。
パラメータファイル「Security.json」の「ExcludeCookiePrefixes」で設定が可能です。
パラメータファイルについては、下記を参照ください。
リバースプロキシ信頼IP設定
リバースプロキシ経由のアクセスに対し、信頼するプロキシのIPアドレスやIPネットワークを指定できるようになりました。
これにより、プロキシ環境でのアクセス制御をより安全に管理できます。
パラメータファイル「Security.json」の「ForwardedHeaders」で設定可能です。
まとめ
今回は、ver.1.5.2.0のバージョンについて記事にまとめました。今回のリリースでは、AIとの連携を見据えたMCPサーバ機能の追加が大きなトピックとなっています。PleasanterのデータをAIから活用できる可能性が広がることで、今後の業務自動化やデータ活用の発展が期待されます。
また、スタートガイドの強化により導入時の理解がしやすくなったほか、運用改善やサーバスクリプト機能の拡張など、日常利用や開発を支援する改善も多数含まれています。Pleasanterをより効率的に活用するためにも、今回のアップデート内容を確認しておきましょう。
それでは、今回はこの辺で。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。