
こんにちは。
リーデックス小川です。
前回の記事では、製造業の現場でよくある課題として「情報がバラバラでムダが多い(情報分断)」に焦点を当て、ノーコードツール「プリザンター」を使って情報を一元化する方法についてご紹介しました。
今回は続編として、残る2つの課題「工程の進捗がリアルタイムで見えない(可視化不足)」「段取りやノウハウがベテラン依存(属人化/標準化不足)」に注目し、それぞれの問題点とプリザンターでの解決アプローチをご紹介します。
- 現場の見えない“ムダ”が生産性を下げる
- 課題②:工程の進捗がリアルタイムで見えない(可視化不足)
- 課題③:段取りやノウハウがベテラン依存(属人化/標準化不足)
- 解決のヒント:プリザンターで標準化を推進
- まとめ
現場の見えない“ムダ”が生産性を下げる
現場で起きている「見えないムダ」は、日々の業務にじわじわと悪影響を与えています。
例えば、「今どこまで進んでいるか分からない」「急な対応に弱い」「あの人じゃないと分からない」といった声が聞こえてきたら、それは“可視化不足”や“属人化”のサインかもしれません。
経済産業省の「ものづくり白書」でも、こうした課題に対しては「工程や情報の見える化」「業務の標準化」「人への投資や省力化投資」の必要性が指摘されています。

では、現場で何が起きているのか、具体的に見ていきましょう。
課題②:工程の進捗がリアルタイムで見えない(可視化不足)
よくある現場の声
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「今どこまで終わってるの?」
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「不具合が起きていたのに、後から知った…」
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「お客様からの問い合わせに即答できない」
こうした声は、工程の進捗が“現場任せ”で見えない状態にあることを示しています。
作業がどこまで終わっていて、次に何が控えているのかが把握できないままでは、全体の進行管理が不安定になります。
特に複数の工程が並行する生産現場では、進捗の遅れが次の工程や納期に影響するリスクが大きくなります。
そのままではどうなる?
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問題発生時の初動対応が遅れる
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工程遅れに気づけず、納期に間に合わない
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顧客対応の信頼が下がる
進捗が見えないままでは、問題が起きても気づくのが遅れ、対処が後手になってしまいます。
また、現場の状況が管理者や他部署に伝わらず、連携の遅れがさらなるロスを生む原因にもなり、外部からの問い合わせにも即答できず、顧客満足度や信頼性の低下にもつながりかねません。
解決のヒント:プリザンターで進捗を可視化
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進捗管理用フォーム:工程ごとに入力項目を設け、作業状況をリアルタイムに記録
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ステータス表示:進行中/完了/保留などを一覧で確認
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ダッシュボード:部門や工程別にグラフ表示し、ひと目で状況把握
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通知機能:ステータス変更時に関係者へ自動通知
プリザンターを使えば、作業の進捗を見える化し、関係者全員が同じ情報をリアルタイムで共有できるようになります。
これにより、異常の早期発見や柔軟な対応が可能になり、業務の遅延や無駄を防ぐことができ、特にダッシュボード機能を活用すれば、視覚的にも状況を把握しやすく、マネジメントの精度向上にもつながります。

ダッシュボードについては下記ブログ記事をご参照ください。
課題③:段取りやノウハウがベテラン依存(属人化/標準化不足)
よくある現場の声
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「あの人じゃないとわからない…」
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「手順書はあるけど、実際は感覚でやってる」
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「新人への教育が追いつかない」
こうした声は、現場業務が一部のベテラン社員に依存していることを示しています。口頭での伝承や“経験と勘”に頼った業務は、属人化の典型例です。
結果として、新人教育に時間がかかり、異動や退職によってノウハウが失われてしまうリスクもあります。
そのままではどうなる?
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特定の人がいないと業務が回らない
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引き継ぎや教育に時間がかかる
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標準化できず、品質や生産性にばらつきが出る
属人化が進むと、作業の属人性が高まり、ミスの温床にもなります。
また、誰がやっても同じ成果が出る状態(再現性)がないため、品質の安定にも支障が出ます。業務がブラックボックス化してしまい、改善の糸口すら見えにくくなってしまうのです。
解決のヒント:プリザンターで標準化を推進

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業務テンプレート化:プリザンターでは、各業務プロセスに応じたテーブル(データベース)を簡単に作成可能。段取りや手順をフォームとして定型化できます。
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チェックリストとしての活用:必須項目や作業ステップをチェックボックスで設定し、記録を残すことで実行の抜け漏れを防止。
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ナレッジ共有機能:ファイル添付機能で、工程に必要なマニュアルや画像、動画を各レコードに紐づけて保存。リンクやコメント機能を使えば、現場の気づきをそのまま残すことも可能です。
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教育進捗の見える化:教育管理用のテーブルを設けて、研修履歴や習熟度を個別に管理。管理者が一目で確認できる一覧表示やフィルタリングも活用できます。
プリザンターを活用すれば、日々の業務の中で「形式知化・共有・標準化」が自然に進む仕組みを作ることが可能です。属人化しやすいノウハウを組織全体で活用できる状態に変えることで、再現性のある運用と安定した品質維持が実現できます。
まとめ
今回は、製造業の現場でよくある課題「進捗がリアルタイムで見えない(可視化不足)」「段取りやノウハウがベテラン依存(属人化/標準化不足)」に対して、プリザンターでの解決方法をご紹介しました。
現場を「見える化」し、「標準化」することで、業務の属人性や非効率は着実に減らすことができます。
プリザンターは、こうした業務改善を“現場主導”で始められるのが大きな魅力です。
弊社では、プリザンターの認定トレーナーとしてトレーニングを実施しています。プリザンターの基礎から応用まで幅広いラインナップを取り揃えていますので、プリザンター初心者はもちろんのこと、効率よくスキルアップしたい方にもオススメです!詳しくはこちらにありますので、気になった方はぜひご覧ください。
それでは、今回はこの辺で。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。